糊殺しシールと部分糊シールの違い
本日は『糊殺しシール』と『部分糊シール』の違いについてです。
一般的な全面糊のシール・ラベルに対して、これらは糊面の一部に糊がないものを指し、店頭のシャンプーやコンディショナー、化粧品などの販売促進ツールとして使用されます。
お客様にとって馴染みのある呼称は『アテンションシール』、『注意喚起シール』『POPシール』などでしょうか。
この糊殺しシール、部分糊シールは結局は同じ『一部の糊が無いシール』を指しますが、その製造方法の違いで呼び分けています。
また、どちらもロール巻き原紙の輪転印刷機によって作成することができます。
こちらの図をご覧下さい。
まず白無地のシール原紙のロール巻きを印刷機にセットし、印刷→抜き→カスとり(ここでは円形の外側の不要部分)の順で製品を仕上げていきます。
2種の違いをそれぞれまとめますと
部分糊シール:原紙ロール自体をメーカーへ特注する
・・・メーカーは黒の矢印の方向に水平に同じ幅で糊引きをしていきます。つまりメーカーに対して私共は『ここからここの幅は糊を無くして糊引きしてください』と発注するわけです。あとは仕入れた部分糊の原紙ロールを印刷、抜き、カスとりを行って部分糊シールが完成します。
部分糊シールはそれほどコストアップにならない反面、特注の原反を製造するため納期のご相談が必要になります。(仕入に1週間~2週間かかり、それから印刷工程に入るため)また、糊無し部は糊引きのローラーがたどらない部分の直線でしか作成できません。
糊殺しシール:糊を無くしたい部分を『糊を殺す印刷』によって作成する
・・・普通の全面糊のロール原反を仕入れ、おもて面の印刷の他に、糊面の不要な糊部を殺す印刷をします。(糊を殺す成分を含む透明なインクを印刷するイメージです。)つまりはシールの両面を印刷することに近いです。
よって糊殺し用の版を作りますので、どういう形状に糊を殺すか(逆に糊を残すか)自由に設定することができます。ただし工程数と版の数が増える分、製作コストは上がります。
では、もう少し分かりやすく違いをご説明します。
上記の丸型Aシールを剥離紙からはがし、糊面を可視化したイメージ図がこちらです。
左の下端部分のみ糊を残し、それ以外は糊無しというシールは部分糊でも糊殺しでも製作できます。納期まで十分な日数があるとして、同じ枚数を作るとしたら部分糊シールのほうがお安くなるはずです。
右の星型に糊があるシールは部分糊では作成できません。糊殺し印刷によって作成します。(糊を殺す部分を印刷するわけですから、星の形をくりぬいた版で円内の白い部分を印刷します。
ご説明は以上となります。
アテンションシール、部分糊・糊殺しシールのお見積もりの際はこのように『糊をなくす部分の形状』を確認させていただき、ホクトエスピーからコスト面と納期において最適な方法をご提案いたします。
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