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サンカットラミとは

カテゴリー : 樋口 シールのこと2020年07月07日

 <樋口です。

本日は屋外で使用するシール・ステッカーとしてお勧めの素材『サンカットPET#25 ラミネート用』についてご説明いたします。

 

一般的な印刷物はプロセスインキCMYK(青赤黄黒)で印刷されますが、このインキには少々の耐光性しかありません。

この一般インキで印刷されたチラシやポスターなどを陽の当たる場所に掲出したとしましょう。紫外線による色素分解=色褪せは黄と赤から起こり(色味が消えていく)、ゆくゆくは青と黒で構成されたような色となってしまいます。

実際には青と黒も紫外線および他の環境要因も含んで色褪せしていきますが、黄と赤に比べ紫外線への耐久性が高いため、色褪せがゆっくり進んでいることになります。

この色褪せを防ぐために最も適した印刷方法はシルク印刷となります。

それでも色褪せは進みますが、シルクスクリーンで印刷したステッカーの紫外線に対する耐久性は一般的に数年間となり、必要十分な耐光性を有していると言えます。

しかしながら、シルク印刷には弱点もあり、一般的なオフセット印刷に比べ『金額が高くなる』『印刷精細度が劣る』ことがあります。

 

 

シルクスクリーンの印刷精細度についてはこちらのステッカーのような単色ベタや文字画線を基調としたデザインならばオフセットと遜色なく印刷可能ですが、写真など多色遣いのグラデーションがあるデザインの印刷はオフセットとは格段の差がついてしまいます。

 

一方、オフセットなど一般的な印刷機で使用するプロセスインキの黄と赤に耐光性を付加した『超耐光インキ』がありますが、(そのネーミングのわりには)シルクスクリーンの耐光性のそれには遠く及びません。

ここでお断りがあります。

先程シルク印刷の耐光性は『数年間』(3年~5年と受け取られる方が多いと思います)と漠然とした感じで申し述べましたが、この『耐光性』に関しては具体的に何か月とか何年とかは断定できるものではありません。色褪せは紫外線量が多くなるほど進むため、そのステッカーを貼る場所・環境によって耐光性が持続する時間の長さは大きく変わるからです。

屋外で最も色褪せが進みやすい環境とは、直射日光の当たる時間が長い場所で、紫外線量の多い夏場になります。

逆にそれを避ければ色の延命ができるということになります。

 

話を超耐光インキに戻します。

同じ環境に貼るという想定でシルク印刷のステッカーの耐光年数を3年とした場合、超耐光インキは1~3か月程度となります。かなり短いです。

そしてやっとここで登場するのが今回のブログタイトルの『サンカットラミ』です。

正式な名称は『サンカットPET#25 ラミネート用』です。#25はフィルムの厚みのことです。(一般的なPPラミは#20、PETラミは#16)

その仕様は、紫外線吸収剤を練り込んだPET素材のラミネート用フィルムとなります。

 

 

こちらの『お持ち帰りできます』ステッカーの写真は超耐光インキで印刷し、サンカットPETでラミネート加工を施した実物のものとなります。

この『超耐光インキ+サンカットラミ』の組み合わせが最も耐光性を与えて印刷も高精細に仕上げることができる仕様です。

どちらか一方では意味がない、とまでは言いませんが、この組み合わせこそが効果を発揮できます。

では、具体的な耐光性持続時間はどれぐらいになるのか?ですが、超耐光インキのみだと1~3か月程度の環境と想定した場合、サンカットラミを施したステッカーは半年~1年程度となります。

シルクにはやはり敵いませんが、それでも通常仕様のステッカーに比べれば長期間色褪せを防ぐことができます。

屋外用のステッカーを作成するにはステッカーの素材をはじめ、貼る場所、使用期間、耐光性も考慮することが重要です。

ご検討の際は是非ホクトエスピーまでご相談ください。

 

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