シール印刷におけるラミネート加工とは
<樋口です。
印刷物の仕上げ方法で『PPラミ(ネート)』や『PP加工』、『PP貼り』と言われる仕様があります。
今回はその内容・種類について、簡単ではありますが掘り下げてみます。
PPラミ、PETラミとはPPまたはPETの透明素材を印刷物の上にぴったり貼り付けて、主に『印刷面の保護』と『高級感の演出』を目的として施される加工方法を指します。
そのラミネート素材の厚さはPP素材は#20ミクロンが一般的で、PET素材は#16ミクロン、#25ミクロンが一般的と、かなり薄い厚さが一般的となります。
厚さについての話ですが、印刷物全体を透明フィルムでサンドイッチする『パウチ加工』はみなさんすぐにイメージできる仕様だと思います。そのパウチ加工に使用する透明フィルムの厚さは#100ミクロンが一般的です。ちなみに100ミクロン=0.1mmです。
話を戻して『印刷面の保護』とは、印刷した表面の水濡れ防止、インクの擦過防止とすることを意味します。
『高級感の演出』とは印刷面の全体をラミネートで覆うことで、全体に光沢を出したりマットな質感に仕上げるなど、印刷物に装飾を加えることができることを意味します。
続きまして、こちらはPP素材のラミネート材2種の写真です。
上のマットPPは光沢が出ない高級感、下のPPはグロスPPとも呼ばれますが、光沢を出して高級感を演出する装飾となります。
もうひとつの透明素材、PETラミネート材の写真はこちらです。
PP素材とくらべると光沢感はさらに強く出ます。厚さは#16ミクロンと#25ミクロンが一般的です。
また、PP素材と同様にマットPETラミもあります。
PP素材とPET素材の違いついて比較すると、ざっくりですが下記となります。
透明度:PP、PETともにほぼ同じ
光沢感:PETのほうがやや強め
柔軟性:PPのほうがやわらかく、PETは硬め
耐久性:PETのほうが耐久性がある
最後に光沢(グロス)ラミ、マットラミとは異なる特殊ラミネート材のご紹介をいたします。
サンカットラミ
PET素材の光沢ラミネート材ですが、屋外で使用するステッカーの耐光性を高める仕様となっています。
エンボスラミ
エンビ素材の表面に手で触ってもわかるざらざらとした凹凸加工を施したラミネート材です。
透明PP素材の内部にホログラムパターンがあらかじめ施されているPPラミ素材です。絵柄のパターンは複数あります。
印刷した後、全面にホログラムパターンを薄く装飾できるラミネート材です。
以上となります。
これらの特殊ラミネート材を使用したお見積りも下記リンクからお気軽にご相談ください。
加工の『その他』を選択していただき、ブランクにご要望素材の記入をお願いいたします。
https://www.hokutosp.com/seal/form.html