mixiって覚えていらっしゃいますか?
<樋口です。
唐突なタイトルとなっておりますが、mixiをご存知の、または利用しているよ、というあなたは30歳以上のご年齢の方がほとんどだと思います。
30歳より下の方には名前は聞いたことはあっても利用されていないか、そもそも知られていないのではないでしょうか。
かつて利用されたことがある方には本当に懐かしいSNSだと思います。
mixiというSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)がスタートしたのが2004年だそうです。今から18年前のこと。
そもそもSNSという言葉を短期間で世に知らしめたのはmixiではなかったかと思います。
当時の若者層を皮切りに多くの世代に瞬く間に広がっていった巨大なSNSでした。
6年後の2010年には利用者数が2000万人突破という偉業を達成しているそうです。おそらくこの辺りがピークだったのだと思います。なので12年前の当時18歳だった人でも現在は30歳以上となります。
かくいう私はITベンチャーの友人からの招待で2006年に会員登録をしてから、2008年くらいまで頻繁に利用、それ以降は2010年くらいまでたまに利用していたことが分かりました。
分かりました。と表現した理由は、当時のmixi内の自分で書いた日記を見返すと(今でもきちんと投稿日まで保管されておりました)、ほとんどの内容を覚えていなかったからです。
「こんなこと書いていたのか」とか「当時こんなおもしろいことがあったのか」とか「こんな感動的な話が」とか「こんなに気の合う人がいたな」などです。
つまりは私も当時この日記やコミュニティ内での情報交換など、ほぼ毎日のように利用していた事実をこうして見返したことで思い出しました。
mixiを簡単に説明するとこのような内容です。
招待制SNS・・mixi会員からの招待によって会員登録し、マイプロフィールページを作成、日記やフォトアルバムを作成しつつ、自由にmixi内の各種サービスが利用できる
マイミク・・mixiサービス内で直接繋がってメッセージのやりとりができるトモダチのこと
コミュニティ・・自由テーマのサークル団体 mixi内の誰かが自分の好きなサークルを管理人として立ち上げ、興味がある人はそのサークルに参加していく
当時好きな洋服ブランドのコミュニティ(登録者数2万人くらい)で情報交換しあったり、時にはオフ会に参加してリアルでも知り合ったりと。ちょっと今の自分には考えられないことですがそのような体験もありました。
そんな当時日本一のSNSも今では利用率2~3%程度とのことです。なぜそうなってしまったのでしょうか。
私がmixiを利用しなくなったのは転職と結婚で生活環境が大きく変わったことが大きいと思っています。
自分だけの時間が徐々になくなっていったからであり、「飽き」はあっても嫌いになったから利用しなくなったわけではありません。
なので思い出した時にプライベート写真のアーカイブとしてのみ今現在も利用しています。(誰かに話しかけようにも、そこに誰もいないですし)
正直今でもmixiはよくできたSNSサービスだなと思っているのですが、私のマイミクもその96%がその存在すら忘れてしまっているようです。(マイミク同士では利用履歴が分かるようになっているため)
そう、忘れてしまっている。というのが大きな原因のひとつかなと思います。マイミクさんたちのプロフィールはそのまま放置されているのです。
今現在よく利用しているSNSというものがない私(頑ななガラケーユーザーが故ですが)は少数派で、その当時のマイミクさんの多くはmixiとは違うSNSに移ったのだと思います。
2000年代後半頃からフェイスブック、ツイッター、近年はLINE、you tube、インスタグラム、Tik Tokなど。2010年以降、これら海外のSNSの台頭により、【mixi離れ】が加速化したようです。
mixi離れの原因はいろいろあるとは思いますが、少なくともmixiより魅力があると感じて他のSNSに移っていったということでしょうか。
当然mixi側も当時会員数の頭打ちを確認しているでしょうから、さらに機能やコンテンツを拡充させて、より最高のSNSとなるべく努力を重ねていったと思います。
ところがSNSの機能としてはmixiより劣る海外SNSに、結果としては年々マーケットを奪われていってしまいました。
一年ほど前、ツイッターやLINE、インスタグラムを日々利用している知人にこれらのSNSの特徴をインタビューしたところ、これらのSNSは『手軽』なんだそうです。
なるほど、これらのお手軽なSNSに比べて(今思えば)mixiはお手軽でない、あるいは面倒くさいという印象が強くなってしまったのかもしれません。
とても皮肉な話です。より多くの人により多く楽しんでもらえるようにとSNSの理想を追求して様々に武装していった結果、ユーザーからは「そこまで『本気』は求めてないから・・」とつき返されてしまった。。(言い過ぎでしょうか)
結果論ではありますが、より多くの人の毎日の生活に寄り添うSNSを目指すなら、よりシンプルで簡便、お手軽な使い方ができるものが強い、と言えるようです。
ただ、mixiを今でも利用している2%の方にとってはmixiに代わるSNSは他には見当たらないのも事実だと思います。
これだけ多くのSNSが世にあふれている中でもmixi一筋の方は今後もずっとヘビーユーザーであり続けてくれると思います。
私も趣味の写真の管理・整理のためにフォトアルバム機能を「自分だけの電子アルバム」として利用しています。突然データが無くなってしまう可能性も低いですし、ありがたいことです。
とはいえ、みなさんにmixi久しぶりにやってみてはいかがですか?とか知らないなら試してみてください、という話ではありません。
前述の通り、多くの方がこれからもより手軽で使いやすいSNSを求めていくのだろうと思うからです。
ただ、SNSの意味に逆行しますが「孤独に楽しみたい」方には、mixiありかもですよ。