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ぶぶ漬け食べたらとっとと帰れ

カテゴリー : 瀧の徒然なること2024年01月31日

<瀧です。

先日作成したステッカーに、「ぶぶ漬け食べたらとっとと帰れ」という文言が書かれておりました。

「ぶぶ漬け」という聞きなれない言葉と、「とっとと帰れ」というぶっきらぼうなイメージを持つ言葉が逆に目を引き、とても面白いステッカーだなと思いました。

ちなみにみなさんは「ぶぶ漬け」という言葉を聞いたことはありますか?

ぶぶ漬けとは、京都ではお茶漬けのことを指す言葉で、ごはんに熱いお茶やだし汁をかけて、漬物などと一緒に食べるのが定番な京名物のことです。私も朝出かける前に、炊飯器に残ったご飯の残りにお茶漬けの素と梅干しを入れてよく食べます。

では、何故この「ぶぶ漬け」が「帰れ」という言葉につながるのか。

それは、上方落語のネタである「京の茶漬け」や、江戸時代の小話から来ているとされています。

ここでその小話をひとつ。ある男が京都人のお宅にお邪魔をして用事が済んだ後、家主の妻から「ぶぶ漬けでもどうどす?」と勧められたので待っていましたが、一向に出てこなかったというもの。

これは京都でお客さんが帰る際にかける挨拶として「ぶぶ漬けでもいかがですか?」と尋ねる習慣があり、暗に「早くお帰りになっては?」と伝えているというもの。本当にお茶漬けを出すつもりはなく、ぶぶ漬けが出てくると真に受けて待っているのは無粋であるというお話でした。

ただ、今では「ぶぶ漬け」を嫌味として使うことはなく、夕ご飯のシメや夜食として出されるのが一般的なようです。

つまり現在の「ぶぶ漬けでもどうどす?」は、あくまで心からのもてなしや気遣いによるものですが、もし京都でそう聞かれることがあれば、帰れといわれているのかもと思った方が良いのかも?と考えてしまいますね。

 

 

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