物事を判断する時の主観的と客観的の是非

人間皆生きていれば良いこと悪いこと楽しいことつらいこと、様々な出来事に出くわして物事を感じて、考えて、そして自分なりの行動をしていきます。
こと仕事に関しても人生の全てというわけではありませんが同様な取捨選択をしなければならないイベントが毎日続いていきます。
成功も失敗も誰もが経験していくことですが、誰もが良い方向に進むことを前提に判断・行動していくものだと思います。
今回は仕事で物事を判断する時に、主観的と客観的はどちらがよりビジネスパーソンに適切な判断手法になるのかを考えてみました。
ネットで『主観的 客観的 ビジネス』というキーワード検索をすると様々な論者の考察がありました。
上位表示されるページ内のワードに「客観が『優』で主観は『劣』か」との大きな見出しを見つけましたが、世の中ではなんとなく(私の経験上でもそうでしたが)「ビジネスにおいては主観的に物事を判断しないこと、客観的な物の見方をしなさい」と諸先輩方に教わってきたような気がします。
確かに客観的なものの見方・考え方は非常に大切なことだと私も思います。そうなんだけれど、ビジネスにおいても主観的な考え方があってもいいんじゃないかあ、となんだか引っかかるところがあります。
そこで『客観的』と『主観的』それぞれの意味をより詳しく説明している文章がありましたので一部抜粋いたしました。
客観的とは、自分の主観や思想の偏りを遠ざけ、第三者の目線から物事を観測する様を指します。私たちは、生活のなかでさまざまな物事を学習する際に、経験や知識と同時に先入観や思い込みも獲得してしまいます。客観的視点を得るためには、実際に起こった出来事や事実のみを思考の基とし、自分の感想や好き嫌いを手放すことが大切です。感情をコントロールして冷静さを持ち、自分や環境を一歩後ろの視点から観測するような視点が、客観的視点といえます。
主観的とは、物事を判断する際に主観(外界に対する自我)による価値を優先する様を指します。つまり、「自分ひとりの価値観を中心に考える態度・思考プロセス」だといえます。
下記3つの特徴があります。・感情や主観に基づいた判断をしてしまう
主観的な人は、感情や主観に基づいた判断ばかりをしてしまいます。その結果、物事の本質を理解する機会に恵まれず、誤った認識を持ってしまうでしょう。とくに情報のソースやバックグラウンドを調べる習慣が乏しい人は、主観的な判断にとらわれがちです。・失敗の原因に気づけず、同じミスを繰り返すリスクがある
失敗の原因に気づけないことも、主観的な人が陥りがちなトラブルです。思い込みが強いため、一度決めつけてしまうと他の可能性をなかなか考えられません。原因の改善が行われず、同じミスをいつまでも繰り返してしまうでしょう。・主観的な判断により、コミュニケーションに弊害が生じる
主観的な視点にとらわれている人は、コミュニケーションに弊害が生じやすくなります。たとえば相手と少しすれ違いが起こっただけで、「自分のことが嫌いなのか?」とか「影で悪口を言われているのでは?」などと思い込むことも。その結果、攻撃的になったり塞ぎ込んでしまったりするケースもあるでしょう。
こちらの文章・解説を読むと『客観的』なものの考え方・行動をする人は個性は乏しくなるものの、ビジネスにおいては視野が広く安定感があります。そして『主観的』なものの考え方・行動をする人はビジネスパーソンに不向きと結論付けられます。ただし、それはごく一部の頑固な性格の人、自分以外のことはまったく興味がない人だけに当てはまることだとも思います。
つまり、自分は物事を主観的に考えがちかも・・?と自認して行動を変えようとする人には当てはまらないと思います。なぜなら、今客観的な考え方ができる人も皆主観的な考え方しかできない子供から始まっているわけですから。
それに客観的考え方ができる人も当然主観的な考えはあるものです。客観的考えだけでもだめ、主観的考えだけでもだめ、ことビジネスにおいてはそういうものなのではないかと思います。
それでは最後に私がとても腑に落ちた、先ほどとは別の論者から引用したものがこちらです。
ビジネスにおいては直面する物事に対して、客観を土台として、それを超えて主観の答えを抱くようにすること。その思考態度からこそ独自の仕事が生まれて事業を発展させていく力が生まれる。力強い自分なりの解釈を創造することです。
要約すると客観的判断のその先に主観的な考えも併せ持つビジネスマンになりなさい。ということになります。
そのような思考で判断と行動をしようとする姿勢が自身の成長、新しいビジネス、独自性、企業の強みなどへと繋がるものなのかもしれないと思いました。